所長ブログ

2013年10月24日 木曜日

クレームと謝罪

仕事上においてミスをして、お客様に謝罪することはどんな仕事でもありますし、失敗は誰にでもあるので、避けられないと思います。

失敗に対して、次はこのようなことがないように気を付けようと反省し、自分を戒めることはできますが、そういった気持ちがあったとしても迷惑をかけてしまったお客様へどのように謝罪すれば誠意が伝わるのかというのは難しく感じます。

ここ最近のニュースで、お客さんが店員に土下座をさせて逮捕されたというものや、生徒の親が教師に土下座をさせて逮捕されたという報道を目にしました。

土下座をさせる行為は刑法223条1項の強要罪に該当するようです。強要罪の条文を見ると、「生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、3年以下の懲役に処する。」と規定されています。

この条文によれば、脅迫をして、人に義務のないことを行わせることが強要罪に該当するので、土下座は店員さんにとってお客さんにしなければならない謝罪方法ではないということだとわかります。

私は実際に土下座をする人はフィクションやテレビのバラエティ番組でしか存在しないものだと考えていましたが、実際に土下座をしたり、させたりすることがあり、それが謝罪の形として納得できるものだと感じている人がいることに驚きを感じました。

私は土下座をするよりももっと現実的で効果的な謝罪方法があるような気がします。ひざまずかれて謝られてもうれしい気持ちはしません。

土下座をさせる場面でもそうですが、損害賠償を求める裁判においても、賠償金と謝罪を求める人がいますが、謝罪を相手にさせること事態なんだか本末転倒な気がします。相手に謝罪の言葉を言わせればすっきりするものなのでしょうか・・・。


司法書士法人I'll  事務員

投稿者 司法書士法人I'll