所長ブログ

2013年5月14日 火曜日

夏の参院選

夏の参議院選挙は憲法改正について
国民に問われる機会になるようです。

特に、話題に上がっているのは96条の改正です。
自民党草案によれば憲法改正の条件の一つである
両議院の賛成を3分の2から2分の1に緩和するようです。

憲法改正については国民の皆さんがそれぞれ意見を持って
いらっしゃると思いますが、
そもそも憲法とはどのような法律かということは考えたことはありますか。

憲法とは、国家の権限や組織を規定し、
国家権力を制限し、国民を不当な国家権力から
守る役割も担っています。

私人間の関係を規定するものが民法ならば、
憲法は国家と私人の関係を規律するものです。

自由権をはじめとする人権が規定されている憲法ですが、
これらは本来、国家権力による干渉を想定しているものです。

このような点は民法の権利と大きく異なる点です。

しかし、近年ではプライバシー権だとか環境権といった
私人間でも争いになるような新しい人権の概念が存在している
ことも確かです。

ただ、憲法を改正するべきか否かについて考えるとき
憲法本来の役割が失われないかどうかということも
視野に入れて考えてみるのもよいかもしれません。



司法書士法人I'll 事務員
utsuno

投稿者 司法書士法人I'll