所長ブログ

2013年5月 9日 木曜日

"間違った"日本語

以前から「ら抜き言葉」という間違った日本語の使い方が
指摘されるようになりました。

たとえば、「食べれる」だとか「見れる」といった言葉です。

学校でも誤った使い方だと習いましたが、言葉は時代とともに
変化して、使いやすいように自然と変化していくものであり、
「間違った」や「誤った」日本語という言葉自体適切ではないと思います。
実際に、古文の授業で扱うような古典的文章が今の日本語の知識だけでは
読解することができないというのがその証拠です。

私は若者の言葉遣いに過剰に反応したり、嫌悪を示したりする大人たちを
見ると、そんなに嫌うことでもないのになどと思っていました。

しかし、私も最近、テレビなどで、特に若い芸能人が使っているある言葉が
引っかかることがあり、私も言葉遣いに反応する大人たちの気持ちが
少し理解できるようなときがあります。

それは、
「すごい」という言葉です。

「すごいおもしろい」とか「すごいたのしい」とか
最近、「すごく」ではなく、「すごい」という言葉を使う人が増えた気がします。


「すごい」は連体形(もしくは終止形)、「すごく」は連用形の活用なので
その法則からいくと「おもしろい」や「たのしい」などの形容詞に
付ける場合は「すごく」が正しいと考えられます。

意味は通じるので、問題ないといえば問題ありませんが、その使い方を耳にすると
違和感を感じます。


新しい言葉というのは比較的若い世代から生まれることが多いような気がします。
なぜ若い人たちから新しい言葉や新しい言葉遣いが生まれるのかとても興味深い
です。


年配者の方にしてみたら、今まで慣れ親しみ、長年の経験からそれが一番
合理的だと考えられていたものが理不尽にも変化していくことに嫌悪や怒りを
覚えるのかもしれないなどと私は勝手に想像しました。

どちらにせよ、大事なことは過去と現在の両方を知り、なぜ変化したのか
ということをふまえつつ、伝達手段である言葉の本来の機能が失われないように
使っていくことではないかと考えた今日この頃です。


司法書士法人I'll 事務員 
utsuno

投稿者 司法書士法人I'll